お散歩写真概論

「お散歩写真概論」高橋美江(著)→

著者 高橋美江さんは、グラフィックデザイナーであり絵地図師であり、写真家ではないそうです。

しかし、絵地図を描くために、カメラを片手に町歩きのプロでいらっしゃいます。

自分もグラフィックデザイナーであり、写真愛好家でもあるので、おのずと著者に惹かれてしまいました。

それ以前に共感出来たのが、高橋美江さんの座右の銘であるという「真面目に不良」と言う部分です。(笑)

他にも「道がひとつなら、王道よりも邪道 を選びましょう」などと書かれていて、とても面白い方です。(笑)


肝心の本書の内容ですが、まずは著者 高橋美江さんによる「お散歩写真」の定義とは次のようです。

お散歩写真とは

まち町歩きで写真を撮るときに、目に入るすべてのもの被写体としてみると、意外な風景やものを発見できます。

さらに踏み込んで情報集めてみると、街の未知の姿が見つかり感動的であったりします。

そんなまちの宝探しを実現させてくれるのが、「お散歩写真」なのです。

なるほどですね……

さらに、「写る」を「撮る」という行為に昇華させるための、「お散歩写真5箇条」という教えを説かれていらっしゃいます。

  1. 技術以前が大事
  2. 対象を均等に見る
  3. 自分自身を面白がる
  4. 好奇心と柔らかな頭
  5. 人を撮ろう

お散歩写真における、心の置き所がわかる気がします。

さらに「お散歩写真」は以下の二つに大別できると書かれています。

  1. お散歩アート系写真(funny):見た目の美しさと楽しさに重点を置く
  2. お散歩読み解く系写真(interesting):風景や物に潜む歴史や意味を楽しむ

今まで全く意識しなかった事です。


さて本書のサイズは一般的な単行本サイズですが、ハードカバーではなくソフトカバーです。

作品集かと思わせるほどに、コート紙に惜しげも無く写真作品が豊富に載せられています。

全ての写真一点一点に、作者の解説が丁寧に書かれていて、これがまた面白い!

コンテンツは以下のとおりです。

序章 散歩と写真と私と絵地図

1章 基本編「心技を磨くー被写体と出会うために」

2章 応用編「お散歩アートー犬も歩けばアートに当たる」

3章 実践編「ヨミトク写真ー読み解いて本質に迫る」

終章 アウトプットで写真を楽しむ

本文は、カメラの技術的な事は一切触れられずに、難しくなりそうな写真の世界を、エッセイ風に優しく語られています。

そうです、本書はエッセイでもあり、写真紀行文でもあり、ドキュメントでもあり……

読み終わったら、まるで大学の講義か、講演会に参加したようなライブ感を感じました。

写真の上達は、カメラと一緒に歩くことから始まると言われます。

皆さんも是非この本を読んで、お散歩写真に出かけてみませんか?

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