もっと撮りたくなる 写真の便利帳

「もっと撮りたくなる 写真の便利帳」谷口泉(著)→

著者の谷口泉さんといえば、今までは技術解説系の本ばかり書かれているイメージでした。

そのせいか、今回の「もっと撮りたくなる 写真の便利帳」には、かなりビックリさせられました。

だって、今までの「機材の性能を引き出す」テーマから、360度いやいや(笑)180度反対の「自分の性能を引き出す」ためのテーマになっていたからです。

それに掲載写真がどれもこれも、お洒落すぎます。

これが実に良すぎて、こっち系の本をもっと書いていただきたいと切に願うばかりであります。

さて、コンテンツは以下のとおりです。

Chapter1 何を撮るか、どう撮るか 

Chapter2 身近なところからはじめられる21ケース

Chapter3 カメラの機能やレンズを生かした6ケース

Chapter4 目的をもって撮影に行く場合の7ケース

まずわずか20ページのChapter1ですが、「何をどう撮るか」を以下の5つの項目に沿って、「伝えたいことを掘り下げて考えて、それが自分も含めて相手に伝わるように撮るための手引き」として書かれています。

伝えたいことを掘り下げる

関係ないものは入れない

ベースラインを整える

写真に表情をつける

伝わる写真の手順

ここだけでも、読む価値が十分あります。

ここを読んで実践するだけでも、確実に自分の写真が見違えるほど上手くなります。


続いてChapter2に続くわけですが、「身近なところからはじめられるケースとして以下の21の項目」が挙げられています。

「光、花、猫、質感、雲、かたち、リズム、雨、夕景、グラデーション、影、反射(映り込み)、色(街中)、色(自然)、雰囲気、路地裏、建築、朝、間、カフェ、組写真」

ここで特徴的なのは、写真の被写体を従来の物理的なモノとして捉えるのではなく、写真として2次元の空間に収まるイメージとして捉えてあることです。

従来の写真解説書のように、被写体をモノとしての分類するのではなく、身近などこにでもあるイメージとして分類されています。

そして、それぞれのイメージを写真に定着させるための考え方や、ヒントが書かれています。


Chapter3で、「カメラの機能やレンズを生かした6つのケース」が紹介されています。

「ボケ、ブレ、レンズ、クローズアップ、モノクロ、アレ」

この章で初めて技術的な言葉が登場しますが、ここでも技術の解説は必要最低限に留められています。

あくまでも、その技術をどうイメージに生かすかがメインに書かれています。


最後のChapter4で、「目的をもって撮影に行く場合の7ケース」が紹介されています。

「人物、桜、紅葉、夜景、イルミネーション、月、鉄道」

この章だけは、他の写真撮影ガイドと同じ様な内容が書かれています。


各章の終わりには「コラム」が載せられていて、著者の「考え」が書かれています。

そして、各項目の終わりに、かなり役立つ「ヒント」が載せられています。

更にページごと下部に「豆知識」などが載せられていて、こちらもお得感満載の情報が書かれています。

さらに巻末には、簡単な用語集も付いています。

従来の似たり寄ったりの技術解説メインの写真ガイドブックに飽き飽きしている方には、是非お勧めです。

★こちらからも「もっと撮りたくなる 写真の便利帳」が、ご覧になれます。→