逆転の発想の写真の入門の本

「逆転の発想の写真の入門の本」永山昌克(著)・山口規子(著)・大城譲司(著)→

タイトルにある「逆転の発想」とは、撮影に関する発想が逆転しているという事ではありません。

サブタイトルにあるように「写真を使わずにイラストで図解したら……」という、本の構成が「逆転の発想」であるという意味です。

念のため、コンテンツは至ってまともで、発想は逆転していません(笑)

しかし帯の文字は、天地逆さまにレイアウトしている凝りようです。


確かにイラストで解説することで、わかりやすく感じる部分はたくさんあります。

しかし、実例写真なしでの解説では、わかりにくく感じる部分もあります。

例えば、逆光の状態や、光を拡散させて柔らかくした状態などの比較は、イラストよりも写真の方がわかりやすく感じます。


私がこの本で一番特徴を感じたのは、5つのキャラクターが登場し、それらが展開するストーリー仕立てで解説が進むことです。

このような展開は、あまり類書ではみられません。

それともう一つ、ところどころに登場するコラムのコーナーで、著者達がお勧めの写真集を紹介していることです。

そして、紹介されている写真集までイラストで描かれているこだわりようです(笑)


さて、本の仕様は、A5サイズの176ページ、上質紙での2色刷りです。

ソフトカバーで軽いので、ぱらぱらとコミック感覚で読み進められます。

肝心の内容は以下のとおりで、全体で82の項目で構成されています。

CHAPTER 01 そうだったのか、写真撮影の基本のき

CHAPTER 02 知っていると得をする光のはなし

CHAPTER 03 よい構図を見つけるためのバランスとアングル

CHAPTER 04 被写体で使い分けたい撮り方テクニック

CHAPTER 05 知っていると違いが生まれる撮影のコツ

CHAPTER 01では、お決まりの写真のセオリーが書かれていますが……

単焦点レンズや、ファインダーの形式に触れるなど、所々に本書ならではのこだわりを見る事ができます。

CHAPTER 02では、写真には必須である「光」についてまとめられています。

ストロボテクニックの基礎や、感度特性についても触れられています。

CHAPTER 03では、構図やフレーミング、カメラポジションやアングル、水平・垂直などについて書かれています。

この章の中に、運動会での撮影のコツや、ユル写真の解説なんかも入っていています。

CHAPTER 04では、被写体ごとの撮影テクニックが書かれています。

お決まりの夜景、料理、鉄道写真なんかに交じって、広角レンズやローキー表現、前ボケ、自分撮りのテクニックにも触れられています。

CHAPTER 05では、知って得する撮影Tipsの寄せ集めです。

マクロ撮影、フィルターワーク、ストラップやプリンターの解説まであります。


全体として教科書的内容というより、3人の著者のそれぞれのこだわりの部分で構成されている感じがしました。

そのぶん、バラエティーに富んだ個性的なコンテンツに仕上がっています。

タイトルには「入門の本」とありますが、どちらかというとやや中級よりの内容だとも感じます。

その割には非常に読みやすく、一気に読めるのでお勧めです。

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