デジタル一眼レフがわかる

「デジタル一眼レフがわかる」豊田堅二(著)→

本書は、私がフォトマスター検定の受験勉強中に、大変お世話になった参考書です。

おかげ様で、1級に一発合格できました。

著者の豊田賢二さん、ありがとうございました。

これまで、たくさんのカメラの技術関連の本を読みましたが、本書はまぎれもなくベスト3に入るほどの名著です。

その理由は2つあります。


まずは、何と言っても技術書ではキモである「解説が、非常にわかりやすい」ことです。

文章そのものが非常にわかりやすく、類書のように二度三度と読み返さなくても、一度読むだけで理解できる的確な解説です。

他の技術関連書も本書を見習って欲しいですね。

初心者はもちろんのこと、中級者でも、無駄のない的確な解説にきっと満足するはずです。

さらに文章を補う形で載せられている、2色刷りの図解や写真も申し分ないレベルです。


2つめのポイントは、タイトルにある「デジタル一眼レフカメラ」はもちろんのこと、そのルーツである「フィルムカメラ」についても言及されていることです。

それもそのはず、著者の豊田堅二さんは、()ニコンにおいて30年余にわたって、一眼レフの設計やデジタルカメラ関連の業務に携わった方だからです。

本書は、プロカメラマンやITライターよりも、「開発現場を知り尽くしたエンジニアが書いたらこうなる」という見本のような名著です。

また、著者は()ニコンを退職後、武蔵野美術大学映像学科や日本大学芸術学部写真学科で教鞭をとられており、この経験が本書の「非常にわかりやすい解説」に生かされていることが実感できます。


さて、肝心のコンテンツですが、以下のとおりです。

1章 カメラの基本

第2章 ファインダー

3章 シャッターと絞り

4章 撮像素子

5章 画像ファイルと画像処理

6章 露出制御

7章 フォーカシング

8章 手ぶれ補正とゴミ対策

9章 撮影レンズ

10章 レンズの収差

11章 ストロボ

仕様は、ソフトカバーの単行本サイズで、296ページでオール2色刷です。


現代のデジタルカメラは、買ったその日から、非常に簡単な操作で綺麗な写真が撮れるのが「当たり前」です。

ところが撮る側は「当たり前」でも、カメラを開発する側は「当たり前」ではありません。

長年にわたっての技術開発の努力の足跡が、それぞれのデジタルカメラに組み込まれているのです。

しかし皮肉な事に、技術が進歩するほど、撮る側からみればカメラが「ブラックボックス化」してきています。

しかし、本書を読むことで、その「からくり」を少しでも知ることができれば、カメラにも愛着が深まるし、きっと写真の表現にも深みが増すはずです。

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